イタリア本革で革職人手縫い、見たこともない形をしている小銭入れって

イタリア本革で革職人手縫い、見たこともない形をしている小銭入れって

鮮やかなイタリアンレザー。高級オイルヌメ革10色展開の小銭入れ

今回は新商品紹介。以前よりLuteceファンの方から要望の多かった小銭入れが販売開始されました。Lutece/高橋秀行氏の小銭入れは2作目ですが、今作は見たこともない形で実用性にも富んでいます。

高橋氏は手縫いやコバ磨きといった革職人としても腕もさることながら、デザイン力にまで長けていて見るものを魅了していきます。彼の創作意欲ははどこからくるのか?

商品開発・試作の小話もまじえた新進気鋭の革職人とかわいらしい小銭入れについての読み物です。

イタリア最高級 オイルヌメ革の小銭入れ

10色それぞれの個性が際立つ鮮やかな革はイタリアが誇る最高級ブランド革:ミネルバリスシオによるものです。リスシオというのはイタリア語で滑らか(なめらか)を意味し、スムースレザー特有のつるつるとした表面の仕上がりになっています。

革は繊維がきめ細かく詰まっていることで頑丈さと耐久性があり良い革と識別されます。 ミネルバリスシオが優れた革であることは革の繊維の詰まり具合にあり、指で揉むとキュっと心地良い音を立てます。これが

鳴く革と呼ばれる所以

でミネルバリスシオの証明でもあります。またこの革はオイルヌメ革といって植物性のタンニンのみでなめされた天然成分100%の革で、環境にもやさしいエコレザーともいえます。

革の表面だけでなく内側にもオイルをたっぷりと浸み込ませているために、使っているうちに中のオイルが溶け出し、エイジングといわれる艶感あふれる経年変化をたどっていきます。

イタリアが誇る「鳴く革」は、鮮やかな色合いだけでは収まりきれない、最高級オイルヌメ革の魅力あふれる革なのです。

美しいステッチは革職人による手縫い

小銭入れBoccaは一枚革を仕上げの作りになっていますが余計なステッチは入れずに、必要最低限の箇所にのみ縫い合わせをしています。革の良さを生かしたシンプルイズベストのデザインコンセプトで、その縫込みは

革職人による手縫い仕上げです

3ミリピッチの美しいステッチが革製品の温かみを引き立てています。
今回は10色すべてに同じ色のステッチを施し、どんな色でも合うロウ引きしたブロンズの麻糸を採用しました。

小銭入れBocca|開発・試作の小話

Lutece/高橋秀行氏とは週に一度、主に新商品開発についてスカイプ(テレビ電話)会議をするのですが、この小銭入れBoccaの試作を見たときは驚きました。そのユーモラスな形と使い勝手の良さが容易に想像できたからです。

小銭入れなどのみんなが知っているものでは、形状は一見「これなんだろう」というインパクト性と実はシンプルな構造で使いやすいというギャップが武器になります。この商品にはそれが感じられ、小銭の収容枚数も結構入るんですよという収容能力にも気を配った高橋氏のデザイン性に驚きました。もちろんスタッフ全員一致で商品化へと進んだのは言うまでもありません。

ですが、そのあと我々を悩ませた箇所が1か所だけありました。それは開閉の際の留め具です。 上の口と下の口を重ねて留める仕組みのため何かしらの留め具を付けなければ、中の小銭が出てくる恐れがあります。

私が最初提案したのはマグネットを革の中に埋め込み、パチンと留めるイメージでした。
それだと見た目には何も留め具が付いていないため、シンプルな作風は保たれます。
ですが、色々と調べてみると小さいマグネットはあるのはあるのですが、磁力が強力過ぎてバッグに入れているとクレジットカードやICカードなどの磁気カードに危害を及ぼすことがあるということがわかってきました。

さすがにそれはいけないと思い断念しましたが、そのあと少し悩んだ後に高橋氏がテレビ電話で「これはどうでしょう」と出してきたのが、採用となった

高級スナップボタンとして名高いprym製

のスナップボタンだったのです。付けてみれば意外とシンプルさを損うことなく、真鍮色が適度な主張。何よりヨーロッパの高級スナップボタンだけに開け閉めがしやすく、パチンという心地の良い閉じた感というのが手に伝わります。この閉じた感というのが高級な留め具の利点であるといえます。

こうして問題の箇所をクリアした小さな小銭入れは商品化へとこぎつけました。

小さな小銭入れの使い方

イタリア本革で革職人手縫い、見たこともない形をしている小銭入れって

小銭入れ Bocca 商品ページはこちら

一枚革で製作された小銭入れBoccaは、革の薄さにもこだわりやわらかさと、触り心地の良さも魅力です。イタリア革:ミネルバリスシオにはヌメ革の特徴である厚みがあり、長財布やマネークリップ、名刺入れといった他の革製品にはその厚みのまま利用できます。

この小さな小銭入れは使う人によって好きに革を押したり曲げたりする、遊びの効いたイメージであり、そのために革を薄くしてやわらかさとしなやかさを手に入れました。

元々、繊維が密な構造の革は薄くしても丈夫さは変わらず、つるんとしたもち肌のような触り心地も加ったのです。

小銭入れはプレゼントにも最適

小銭入れは男性女性ともに人気で、あらゆる年代に適したプレゼントです。
高級革を使った本物の革製品は長く愛用することができます。イタリア革:ミネルバリスシオと革職人の技をまずは体感してください。