コンパクトなマネークリップの中には、金属やプラスチックで作られていて、カードを収納する場合重ねて入れるようになっている物があります。
こうした物はバネが仕込んであったり、幅広のゴムバンドで止めるようになっていたりしてカードの脱落を防止する構造となっています。
しかし、これでは大切なカードに傷がついてしまう恐れも。カード類とマネークリップについて詳しく見てみましょう。
目次
カードは重ねて保管しないほうが良い
クレジットカードやキャッシュカードの磁気ストライプは、高保磁力の磁性体を使っていますから、カード同士を重ねて保管したことが原因で磁気不良を起こすことはそれほどないと思います。
それよりも問題になるのは、カードを出し入れする際の摩擦ですね。プラスチック製や金属製のマネークリップにカードを挟むと、抜き出す際には一度全部を取り出して必要なカードを選ばないといけません。
その作業でカードの表面には傷がいっぱい付いてしまうのです。
特に磁気ストライプの部分はそれを読み取る時に、カードリーダーの読み取りヘッドでこすられて傷が付きます。それに加えて他のカードが利用されるたびに不要な摩擦が加われば、あっという間に傷んでしまうでしょう。
国際ブランドデビットやプリペイドのようなエンボスレスカードではなく、普通のクレジットカードやキャッシュカードはカード番号などがエンボス加工されていて表面に凹凸があります。
この部分が他のカードに傷をつける可能性もあります。磁気ストライプは読み取りヘッドとは異なる方向からこすられて、カードから浮いてしまうと使えなくなります。
また、すっかり一般化したICカードですが、このICチップの接触端子はカードの表面にあります。金色の四角い部分がそうなのですが、あの色は金メッキなので滅多なことで錆びることはありません。
接触不良を起こしている黒っぽいサビのようなものは、皮脂による汚れなのです。プレスチック製や金属製のマネークリップで重ねているカードの中から一枚を選び出そうとすると、ICカードの端子に触れてしまうことは多いと思います。
そういった様々なカードに対する不安を解消するため、スマートな大人の男性は財布タイプのマネークリップを使用している事が多いです。
革製の財布タイプのマネークリップのカードポケットに一枚ずつ保管してあれば、そのカードを使う時にしか出し入れしませんから、傷が付く機会がうんと減りますし、汚れを付着させてしまう機会もかなり減るでしょう。
大人のマネークリップでお札だけじゃなくカードも大切にしよう
カード入れ付きの、財布タイプのマネークリップにはカードを保護できる要素が揃っています。おすすめしたい製品は数々ありますが、一部を紹介してみましょう。
まずはリュテス・CARVAです。これには3段のカード段がついています。コインケースは外側についていて、マネークリップを開くことなく利用できるのです。
そしてダブルステッチでしっかり縫い上げられたマネークリップは、コインケースの厚みを入れてもたった1cmほどです。革はイタリア製のミネルバリスシオと言う牛革を使用しています。
この革は植物性タンニンなめしの技法でなめす際に、牛脂の入ったオイルを浸透させてあるので、革の艶がずっと持続します。多くの革のようにオイル入れというメンテナンスを行う必要もないので、タンニン革の初心者でも楽しめる製品なのです。
【CARVA】飾っておきたいくらいに美しいマネークリップ。革職人による手作りの技が詰め込まれている名品。名入れ可能でプレゼントにも人気
さらにこのシリーズにはminimamと言うシンプルなモデルもあります。ミネルバリスシオの厚さ2mmの一枚革を二つ折りに仕上げたこのマネークリップは、製品の厚みがたった6mm、コインケースすら省略したシンプルなモデルなのです。カードについては1枚入れることができます。
【minimam】マネークリップ 財布 イタリア革ミネルバリスシオ 6mm薄さでスリムとシンプルを追求。縫い目も美しく自慢したくなる財布
一方、国産革の製品にも優れたものがあります。2度のタンニン槽漬け込みでなめされた革にロウ引きを行ったロロマレザーは日本の高級革です。
使い込むほどにロウが革に馴染み独特の風合いを表してくるのは「革の成長」を楽しめるものと言えます。この革を使ったバンディエラシリーズのマネークリップもまたスリムで高級感あふれる製品です。
左右に分けられた5段のカード段は日常使うカードを入れるには十分でしょう。このマネークリップにもコインケース無しのものがありますが、カード段についてはコインケースありのモデルと同じように5枚収納が可能な機能的モデルです。
【Bandiera】マネークリップ 財布 小銭入れあり 国産ロロマレザー 現代の財布のあり方、最低限必要なものだけ。
その他、柔らかい革のものが好みなら、柔らかでしなやかな馬革がいいかもしれません。STart(エスティアート)の馬革マネークリップは二つ折りのマネークリップにコインケースを加えた三つ折りモデルとなっています。
そのためコイン容量が大きいのが特徴です。カード段は4段でカード段の裏にもフリーポケットがありますし、全体を止めるためのホックが付いていますので安定した使い方ができます。
【マネークリップウォレットwithコインケース】手触りしっとり柔らかい馬革のマネークリップ。小銭もカードも財布の機能がすべて入ってるのでマネークリップに挑戦したい方にも
このマネークリップにもコインケースのない、二つ折り正方形デザインのsquare(スクエア)と言うモデルもあります。こちらはカード段はありませんが、隠しフリーポケットにカードを1枚入れておくことは可能です。
【square】マネークリップ 財布 小銭入れなし 一万円札のサイズがぴったり入る小さい財布。柔らかな馬革 革職人こだわりの総手縫い仕上げ
マネークリップはポケットの中の身だしなみ
いくらシンプルな持ち方が良いからと言っても、お札を裸でポケットに突っ込んでおくのはやはりだらしなく映るものです。その点、革カバーの折りたたみのマネークリップはスマートで上品なお札の持ち方と言えるでしょう。
ポケットからごく自然に取り出された革のマネークリップを開くと、中にはお札とカードが整然と入っていて、そこから必要な金額を抜き出すさまはとても格好の良いものです。
カードを取り出す際にも、お札を反対側に曲げて、カードを上に抜き出すだけ。とても都会的でスマートな支払いシーンを演出できるアイテムなのです。
革のマネークリップならカードを傷つけることもないし上品にお札を束ねておける
マネークリップと言っても、金属やプラスチックなどの「本当のクリップ」では機能不足と言わざるを得ません。上品な革で全体をカバーできるタイプのマネークリップが良いでしょう。
1枚ずつカードポケットに入っていれば出し入れの頻度も下がりますし、カードを傷つけてしまう心配もうんと減ります。そして、お札が革部分に設えられた札おさえで整然と並んでいるのは、見た目にも気持ちのいいものです。