シンプルな二つ折り財布でも職人の技術が宿る!オシャレで使い心地がいい財布

財布にもいろいろなスタイルがありますが、大きさやシンプルさと機能性を組み合わせて見た時、最高のパフォーマンスを発揮するのが二つ折り財布です。

一方で、使うたびに各部に異なる力がかかるため革の質も縫製も、仕上げ処理にも高い技術が要求されるものでもあります。布地に逃げることなく、すべてを革で作りあげながら、抜群の機能性を発揮する二つ折り財布を見て下さい。

革の魅力が最大限に引き出されるロロマレザーの二つ折り財布

財布など常に手にする革製品の魅力は、使えば使うほどに味が出てくる経年変化にあります。

この二つ折り財布に使われているロロマレザーとは、ステアハイドと呼ばれる、厚みがあって柔らかい去勢済み成牛の革を植物性タンニンに2回も漬けこみ、時間をたっぷりかけてなめした高級な純国産の革です。

なめし作業は動物の皮に可塑性や耐久性を与え「革」に加工する作業ですが、いくつかの方法があります。その中でタンニンなめしは革製品の風合いをよくするだけでなく、クロムなめしやアルデヒドなめしと違って環境に悪影響を与えにくいという大きな利点があるのですが、1なめしあたり30以上の工程を経なければならない手間のかかるものなのです。

この2回のタンニンなめしで作られるロロマレザーは、中から出てくるブルームと言う蝋成分のおかげで新品の時はマットな色調が特徴です。

一方で、使い込んで行くに従って蝋成分が革の中に再び浸みこんで行くため、一年も経てば光沢のある深い色合いへと変化します。

このエイジングによる色調の変化が、ロロマレザーの大きな魅力の一つなのです。さらに、新品の時には柔らかくはあるもののハリのある硬さが残った感触の財布ですが、使い込んで行くことで繊維が程よくほぐれて手になじむソフトな触感に変わります。

一方、財布の内側を布製にすると、二つ折りの曲げ伸ばしの際には財布にストレスがかかりにくく、縫製も簡単です。しかし、それでは外側の革に良い味が出てくるころには内側の布が傷んできてしまうかも知れません。

かと言って内側をすべて革で作るとなると、何段にも革が重なるところがあるため、並大抵の縫製技術では製品にすることさえできません。

バンディエラ二つ折り財布はすべて革であり、高い技術が必要とされる鞄職人として、長い期間高い技術を磨いてきた革職人・野村健吾氏の手によって作られています。まさに匠の手技による作品と言えるでしょう。

カード段や小銭入れにもこだわった機能性の高い財布

革には裏表があります。つるつるしていてケバの立たない側が表で「銀面」と呼びます。この二つ折り財布は内側にもすべて銀面が使われています。つ

まり、内外なく見える面にはすべて贅沢に銀面が使われているということなのです。札入れや小銭入れの内側、普段は見えない裏地には国産の豚革が使われています。

意外に知られていませんが、日本の豚革は薄くてもハリがあって摩擦に強い、世界的にも定評のあるものなのです。

そして小銭入れにはフラップの留め具に、世界で初めて縫い付け式スナップボタンを開発した PRYM 社製のホックが使われています。また、小銭入れのうしろと次に説明するカード段の裏側にはカードポケットが設けられています。

財布のメインスペースは札入れでしょう。そこには仕切りがあって2つの札入れとして使えるようになっています。カード段は水平のポケットとして3段が準備されています。

そして、それぞれの段と斜めに交差する入り口を持つ拡張カード段が設定されているため、6枚のカードを重ねることなく独立したポケットに収納できます。

カード同士がこすれあってカード表面に傷をつけてしまったり、最悪の場合カードの機能を損ねてしまったりと言うことのないように収納できるのです。

この水平と斜めのカード段はシンプルでありながら幾何学模様となって、たいへんオシャレなルックスを作り出しています。

縫製にはとことん技術をつぎ込んだ最高の仕上げ

革の切断面をコバと言います。このコバをいかに丁寧に磨き上げるかが革製品の完成度を左右します。革職人が納得行くまでとことん磨きあげたコバは、この財布の耐久性を格段に高めてくれています。

お金の出し入れの際に指に触れるコバの感触に鋭さはみじんもありません。指にしっとり触れられる切り口になっているのです。

また、革の際の部分をよく見ると細い線が引かれています。これは「念」と呼ばれる、コテなどによって熱押し加工された線です。

この念を引くことによって、製品全体がシャープなイメージになるだけでなく、革が焼き締まり強度も上がるのです。

そして重要なポイントとなるのがステッチです。ミシンを使って縫い上げられて行くこの財布ですが、実はミシンのイメージとは裏腹に一針一針慎重に縫い進めて行くのです。

この慎重な針の進め方のおかげで、大変難しい段差の縫製や強度のある構造の制作ができるのです。長年使いこむことのできる財布の構造を裏打ちしているステッチの美しさこそ、革の匠の技術なのです。

【Bandiera/二つ折り財布】「拡張カード段」で最大6枚収納の二つ折り財布。美しく縫い上げる「ステッチ」、丁寧に磨かれた「コバ」、耐久性と美しさのための「念入れ」など本物の二つ折り財布。

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【革ee.com】Bandiera|職人:野村健吾

 

バンディエラの二つ折り財布は永く持つことを楽しめる財布

このバンディエラの二つ折り財布は、エイジングによる色調や風合いの変化を楽しむことのできる財布です。その完成度の高さは類を見ないものとなっています。

もちろんバンディエラには長財布もありますが、キャッシュレス時代に移行しつつある現在、二つ折り財布の方が実用的だと感じている人も多いようです。

そこで、この財布に乗り換えて長期間のエージングを楽しむスタートにして見るのはどうでしょう。