メンズ二つ折り財布を長持ちさせるには?丈夫な革製品を選ぶポイント。

二つ折り財布 丈夫

二つ折り財布は使い勝手がいい便利なアイテム。革製のものを持ち歩けば利便性だけではなく大人のスマートさや渋みを演出できるアイテムでもあります。

ただ、使っているうちに端からめくれてきてしまって困る、ということも。一つのアイテムを長く楽しむためには、合皮ではなく本革製品を選ぶのがおすすめです。ここでは、そんな革製品の基本について解説していきます。

合皮と本革、その違いは?

財布は頻繁に出し入れするので、傷みやすいアイテムです。新しい財布を買ったはいいものの、端からめくれてきてすぐ使えなくなってしまう、次から次へと新しい財布を買わないといけない、と悩んでいる人も少なくないでしょう。

せっかくの革製品なのだから、次は丈夫で長持ちするものを選びたいと考えているなら、本革の製品を選ぶのがおすすめです。ではそもそも、合皮と本革の違いはどこにあるのでしょうか?

合皮とは、天然の布地に合成樹脂を塗布して表面を革に似せたものを言います。合成樹脂にはビニールやポリウレタン樹脂がよく使われています。これらの素材は水を弾くので、汚れにくいというメリットがあり、また人工的に作っているため本革のように品質に差が出ず、量産しやすいです。

合皮は本革に比べると安価なので、気軽に革の素材感を楽しむことができます。ただ見た目は革のようでも、匂いや肌触りはどうしても本物に劣ります。

また合皮で注意したいのが劣化しやすいという点です。特にポリウレタンは空気中の水分と結合してどんどん劣化してしまい、これは使っていないときでも止まりません。そのため合皮の寿命は短く、数年で表面がボロボロになったり、端から剥がれてしまうのです。

次に牛革や羊革など、動物の革を使用したものを本革製品といいます。

財布だけではなく、バッグやシューズなど幅広いアイテムが作られており、広く人々に親しまれています。これら本革製品の多くはイタリアやフランスといったヨーロッパで生産されています。ヨーロッパは肉食文化であり、余った皮を利用する技術の発達がずっと続いてきました。そのため日本よりもそれを扱う術にも長けているのです。

本革は合皮に比べると高価ですが、手入れ次第では十年以上使えるほど丈夫です。使い込むほど革本来が持つ風合いを楽しむことができるので、長く持ちたいなら本革の二つ折り財布を選ぶのがおすすめです。

【Bandiera/二つ折り財布】「拡張カード段」で最大6枚収納の二つ折り財布。美しく縫い上げる「ステッチ」、丁寧に磨かれた「コバ」、耐久性と美しさのための「念入れ」など本物の二つ折り財布。

created by Rinker
【革ee.com】Bandiera|職人:野村健吾

 

加工による革製品の違い

動物の「皮」は、そのままでは財布やバッグにすることはできません。そのままでは腐敗したり、水分が抜けて硬くなってしまうからです。この「皮」を加工して安定した素材である「革」に変化させることを「なめし」といいます。

なめしを行うことで、素材の寿命を延ばしつつ、柔らかさや強度を生み出しているのです。なめしは樹液や薬品を使って行われる技術ですが、中でも主流なのが「タンニンなめし」と「クロムなめし」の2つです。

なめしの方法の違いによっても、革に違いが生まれます。タンニンなめしとは、植物に含まれるタンニンという物質を使う方法です。

これを皮が持つ動物性タンパク質と結合させることで、自然な風合いと経年変化を与えます。日本ではミモザの木がなめし剤として活用されています。タンニンなめしの歴史は古代エジプトにまで遡り、その工程は20にも及びます。加工に必要な期間は約2ヶ月。その手間暇の多さから大量生産はできず、値段も比較的高価となります。

しかし丈夫で長持ちする上、長く持ちながら自分で革を育てていくという喜びも得ることができます。

クロームなめしは100年ほど前にドイツで開発された技術で、塩基性硫酸クロームと呼ばれる化学薬品を用いて行われます。

タンニンなめしと比較すると工程と時間を大幅に短縮することができるため、現在流通している革製品のほとんどはこのクロームなめしを施されたものです。安価な価格帯で革を楽しむことができるのは大きなメリットと言えるでしょう。

柔らかく頑丈なことから車やソファなどにも利用されています。

長く楽しむためには?

革製品は合皮に比べて丈夫で長持ちするものの、綺麗な状態で使っていくためにはその革に合ったメンテナンスを適時行っていく必要があります。大切なのは乾燥させないということ。必要に応じて汚れを取り、専用クリームを塗って表面を保護しましょう。

自分でメンテナンスするのが不安なときは、日々の簡単なほこり取り程度に留めておき、定期的にプロにメンテナンスしてもらうのがおすすめです。やはり安いものではない以上、気に入ったものは長く大切に使っていきましょう。

革製品の魅力は経年変化を楽しむことができるという点にもあるので、そうした意味でもぜひ長持ちさせてあげてください。

 

革の風合いを楽しもう

次の財布は長く使い続けたい、というときは本革の財布を選ぶのがおすすめです。

本革は合皮に比べて丈夫ですし、使い続けるうちに変化が出て自分だけの風合いを楽しむこともできます。適切なメンテナンスで更に寿命を延ばすことも可能。

使い続けて風合いが出てきた革財布は持ち主の「こだわり」を演出してくれるアイテムなので、ぜひトライしてみてください。