ハンドメイドの革の財布の良さとは?量産品と何が違うのか。

ハンドメイドの革の財布の良さとは

今日では、ほとんどの日用品(生活するうえで頻繁に使用するもの)が量産化されて販売されています。量産化とは読んで字のごとく「大量に生産されること」をいいます。車から服や靴、石鹸や爪切りまでありとあらゆるものが機械化されてフォーメーション化もされて作られています。それこそ市場規模でいうと97%以上になると思いますが。ここで気付いた人もいるかもしれませんが、100%ではないんです。

実は車でもハンドメイド(手作り)のものも存在します。21世紀の機械化全盛の世にもです。知る人ぞ知る国産自動車メーカ「光岡自動車」で、ここの車は機械化されずに職人たちが組み立てています。その精神がファンを増やし「ずっと長く乗っている」「ここの車ばかり乗り換えてる」人も多数います。

石鹸でも無添加の肌にやさしい素材を使い丁寧に作ったものや、100均でも売っている爪切りでも職人が昔からの手法で作りあげたものもあります。服や靴のハンドメイド(手作り)は見かけた人も多いと思います。

機械化の波は大きなうねりとなって席巻しましたが、人の手で作った良いものは残り、それに共感する人も多くいることは事実で、少なくはなっていくでしょうが、これからも残っていくでしょう。

ハンドメイドに共通するのは厳選された素材と熟練の職人が製作しているという点で、「時間と労力が掛かることから価格が高め」というのも共通している部分です。消費者もそれを理解していて、いつもの日用品にはない付加価値を見出してそれを楽しんでもいます。

このように現在では手を掛けた一流のハンドメイド品は「価値がわかる人」に愛される商品であって、逆に言えばその価値を落とすこともできません。素材のランクを落としたり、自慢の技術をおろそかにすると何が良いのかが伝わらなくなり、付加価値も見出せなくなります。量産品とは違うわかりやすいハンドメイド感を伝えるのが大切になってくると思います。

今回は「ハンドメイドの革の財布の良さ」についてですが、ハンドメイドと量産品の違いや機械化についても考えていきたいと思います。よくよく考えれば機械化がなかったら私たちの暮らしもこんなに便利ではなかったし、私もパソコンを使ってこのコラムを書くこともできませんでしたので…。

人々の暮らしを豊かにさせた機械化とは

その昔、すべての身の回り品はハンドメイド(手作り)で作られていました。恐らくですがイギリスの産業革命以後に機械化が促進され、人々の暮らしが大きく変わっていったと思います。大きな事例では綿織物と製鉄、そして蒸気機関の発明により蒸気機関車や蒸気船といった交通革命が起こったとされるということです。

機械化は庶民の生活にも入り込み、何が変わったかというと言うまでもなく生産効率のアップで、より多くの商品が作れるようになり価格も下がるようになりました。価格も下がり皆に行き渡るようになったのは本当に素晴らしいことで、今まで靴が買えなかった人が靴を履くことができ、思い荷物を持って遠くまで行くのが大変だったのが自転車の普及で、より頻繁に多くの荷物や商品を届けられるようになり、今までの何倍も稼ぐ人も出てきました。稼ぐ人が出てくると会社を興し雇用も増えて景気も良くなりますよね。

このように機械化は人々の暮らしを豊かにして時代さえも劇的に変えていきました。最初からそれがわかっていて機械化して量産品を多く作り出した昔のイギリス人はすごいですね。

ハンドメイドを大切にしている革財布

量産品といえば機械化となってしまい、機械化の歴史も挟まないと思って話が世界経済まで大きくなってしまいましたが、ハンドメイドを大切にしていてその技術を取り入れている商品はこだわりがあって魅力的です。

革の財布でもハンドメイドで革職人が丹精込めて作られているものがたくさんあります。
その多くは革職人のこれまで培った技術を余すことなく詰め込んだ「作品」です。

技術というのは何も手業だけでなく、革の良し悪しを見極める力や素材を生かしたデザインにも表れます。技術が優れた者は一流の素材を使うことにより、その良さを引き出します。これは一流の料理人や陶芸家、着物やジュエリーデザイナーにも通じることです。一流の素材に「技術」というエッセンスを加えて魅力を引き出すということを可能にするのです。

ハンドメイドの革財布に求めるのは同じ

ハンドメイドの革財布は革職人こだわりの商品であるため、消費者もそれを理解していて期待していることがあります。それは革素材の良さからくる「エイジング(経年変化)」への期待と盛り込んだ技術に対する「長く愛用できる」という期待です。

それらは量産品の革財布に対するものではなく「ハンドメイドで作られた」という付加価値が付いてのものです。価格は高くなってもそれに見合うだけの価値は十分にあるのがハンドメイドの革財布というわけです。