ヌメ革はなぜ世界中の男性に愛されるのか

ヌメ革はなぜ世界中の男性に愛されるのか

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ヌメ革というのは「革の王様」といわれるほど、人を魅了する革です。
では何が魅力的なのか? イタリア革に代表される鮮やかな革色、丈夫で破れにくく使うほどに味が出て艶感も増してくる極上のエイジングなど、実に多くのことをもたらせてくれる一石二鳥にも三鳥にもなる革です。

ですがそれは実用的なメリットで、忘れてはいけないことがあります。それは…

環境にやさしいエコレザーであることです。

近年、あらゆる素材や加工の工程によって出る有害物質の問題が世界中で唱えられており、それに関わる企業や組合も取り組みを強化しています。革を生産するタンナーも例外ではなく、革をなめす工程で出る水質の問題を抱えています。

ヌメ革はもともとクローム革よりもはるかに前から人々の暮らしの中に根ざしていました。
経済と産業の発展によって量産のできるクローム革に需要は移り、生産数は遠く及ばなくなりましたが、近年では環境の問題と品質の良さから注目を浴びるようになってきています。

注目を集めつつあるエコレザーとはどんなレザーなのか?

日本には「日本エコレザー基準(JES)」という環境にやさしい天然成分のみで作られた革を認定する機関があります。そこでの認定基準は環境負荷を減らすことに配慮し、環境面への影響が少ないと認められる革材料。また、JESラベルの認定対象は「皮膚断面繊維構造を損なわない革」に限られ、再利用においても革の機能を損なわないことが大前提とされています。
「皮膚断面繊維構造を損なわない革」というのは、まさしくヌメ革の工程によるもので、薬品などを使わず植物性の天然成分のみで、じっくりと時間を掛けてなめされた革だけが持つ、繊維構造を壊さない革ということになります。繊維構造が壊れてしまった革はエイジングをすることはなく、ヌメ革だけに訪れる革を育てるという楽しみを味わうことが可能となります。

ヌメ革とは?

ヌメ革とは植物性のタンニン剤のみで作られた昔からあるなめし方法です。
ピットといわれる槽に長い期間革を浸け込み防腐処理を施し、やわらかくなめしていきます。なめしの行程だけで1ヶ月以上の時間を要することもあるためにコストの問題から生産者は世界でもごく僅かです。

天然成分であるタンニンなめしでなめされた革は、革の繊維が壊されず丈夫さと革本来の自然な風合いを保ったままになります。表面はやや傷がつきやすいものの、素材そのものが強靱なため、長期間の使用に耐えることができます。

また使うごとに味が出てきて色艶が増していくのがヌメ革最大の楽しみでもあります。数年後には最初の頃とは別物といえるほどに貫録の味わいを見せてくれます。使い始めが幼子の肌のように滑らかで年数を経るごとに大人の男に変化していき円熟期を迎える「育てる革」で男性の愛好者が多いのも特徴です。

日本人の技の結晶豚ヌメ革は世界基準

日本の豚革はクオリティが高く世界的にも定評があります。牛革においてはヨーロッパに一日の長がありますが、豚ヌメ革は世界基準です。

「日本エコレザー基準(JES)」に初めて認定されたヌメ革は豚革です。
その革は東京都墨田区の山口産業さんという豚革専門のタンナーで生産された革です。墨田区と豚革の歴史は古く、日本国内の約80%を墨田区内で生産されています。

豚革の良いところは、薄くて丈夫、軽くて通気性が良いという特性を持ちます。
その特性から、靴の中敷やバッグ、財布などの内装に主に使われています。

財布に関する内装とはカード段や札入れなどのポケット部分の裏側や、コインケースの中敷きのことで、布生地などより破れにくく耐久性に優れています。

バッグ、財布などの内装は、表地とすべて同じにするより耐久性に優れた強くて軽い豚革を使用するのが長く愛用する上ではメリットとなります。

メンズの革小物だと違う色を挟むことによりビビットな刺し色にもなり、実用性にも優れているので内装には優れているのが豚革なのです。

ヌメ革は頑丈な佇まいから紳士に愛される

ヌメ革は天然成分のみでなめされているために、新品の状態では革の繊維が壊されておらずやや硬い革になります。やわらかく風合いのある女性的なクローム革に対して、ヌメ革はカチッとしていて滑らかな肌触りの男性的な革でもあります。

これが紳士向けのバッグや財布などの革小物に適していて古くから世界中の紳士に愛用されてきました。カチッとしていてやや硬い革は使うごとに革の繊維がほぐされやわらかく手に馴染んできます。これがエイジング(経年変化)と呼ばれるもので深い色合いと光沢のある見事な艶(ツヤ)をもたらせてくれます。

まとめ

ヌメ革は「革の王様」といわれるほどに美しく滑らかで品のある革です。
男性に愛好者が多いのも育てる楽しみがあるからともいえます。お手入れはすればするほどに応えてくれる革ではありますが、まずは難しく考えず大人の男性への一歩としてヌメ革を体感してみることをおすすめします。

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