マネークリップの使い方!お札と小銭のかっこいい持ち方とは?マネークリップの種類によって使い勝手に違いがある!

キャッシュレスの普及に伴って日本でも人気が出てきたマネークリップですが、初めて使う時にはやはり多くの人に迷いがあるようです。

見た目からは革と一緒にお札を二つ折りにしているだけのようですし、真ん中の金具はちゃんとお札を押さえてるのかも不安に感じるかも知れません。第一、お札の出し入れが難しそうな気がしますよね。でも実際には安全で簡単なんです。マネークリップの使い方を見てみましょう。

マネークリップはキャッシュレス時代の寵児

マネークリップはアメリカから普及した感じがありますが、ヨーロッパでもよく使われています。アメリカの場合、簡便であるというメリットの他、防犯という側面もあったんです。つまり財布ごと盗まれたら困るということなんですね。

財布は犯罪者にとってお宝がまとめて入っているグッズですから、それがターゲットになることが多いのです。マネークリップも同じですが、小さいので複数に分散して持てます。強盗にあって全財産を持っていかれ、その後困ることを避けるためにマネークリップを利用するのです。だからカバータイプのものではなく、本当のクリップだけというタイプもよく使われています。

ヨーロッパでは国ごとに事情が異なります。治安の悪い国ではアメリカと同じような理由ですが、比較的治安の良い西欧・南欧ではキャッシュレスが影響しているのです。例えばドイツはクレジットカードのほかゲルトカルテと言うICカード式電子マネーが普及しています。

日本でもマネークリップが一般化したのはキャッシュレスの進化によるものです。クレジットカードや電子マネー、スマホ払いがあればお札は数枚程度持ち歩けば十分です。それに対応しやすいのがマネークリップというわけなのです。

お札カバーがあるマネークリップには、真ん中あたりにお札の高さの半分ぐらいのサイズの金具がついています。これが札バサミです。札バサミはSを上下に引き伸ばしたような形をしていて、下には軸がついているため上を指で引っ掛けて開閉できます。

しかし、お札を出す時にいちいち開閉していたのでは面倒ですし、使わないお札が落ちるかも知れません。ですからお札は指で上に滑らせて抜き取ります。これには意外なメリットがあって、一枚ずつ数えながら抜くため枚数を間違えにくいのです。新札でくっついていても、いつも曲げているお札ですから剥がれやすいですし、意外に便利なんですよ。

一方お札を挟む時の入れ方ですが、慣れるまでは札バサミを起こしてお札を置き、札バサミを倒して押さえると簡単です。しかし、札バサミのバネはそれほど強くありません。ですので慣れればいちいち起こさなくても、簡単にお札を入れることができるようになるでしょう。

そのために札バサミの金具は先が少し反っていて、お札を迎えるような形になっているのです。

マネークリップには主に4つの種類がある

マネークリップには、主に「シンプルなクリップタイプ」「カードホルダー付きのタイプ」「マグネットタイプ」「カバータイプ」の4種類があります。それぞれの特徴を知ることで、自分に合ったマネークリップが選びやすくなるでしょう。

シンプルなクリップタイプは、マネークリップと聞いた人が真っ先にイメージするような、クリップのみのデザインです。

価格帯が幅広く、さまざまな種類の商品が販売されているのがクリップタイプの特徴です。ハイブランドの高価なものもあれば、安価に入手できるものもあります。金属製であればメンテナンスも簡単で、気軽に扱えるのが強みです。

次に、このクリップタイプにカードホルダーが付いているマネークリップもあります。お札に加えてカードも収納できますが、シンプルなクリップタイプに比べるとサイズは大きくなります。カードで支払うことが多い人には使いやすいでしょう。

マグネットの磁力を利用してお札を挟むタイプのマネークリップもありますが、クレジットカードを挟むと使えなくなる恐れがあるので注意が必要です。最後に、革などのカバーがついた、財布のような見た目のマネークリップがカバータイプです。お札がむき出しにならないので初心者にも使いやすいのが特徴です。

マネークリップを使うメリット

マネークリップにはさまざまなメリットがありますが、まずは持ち運びやすいということが挙げられます。財布よりもコンパクトなので気軽に携帯でき、見た目がスマートでおしゃれということもメリットの1つです。

また、収納スペースの少なさが断捨離効果につながります。ほとんど使っていないカードが財布の奥に眠っている人も多いのではないでしょうか。マネークリップは収納スペースが少ない分しまうものを厳選する必要があり、それが不用品の処分につながるのです。

必要最小限のものだけに絞れば持ち運びが楽になり、気分も軽くなるでしょう。

そして、マネークリップは所持金が把握しやすいので、会計時に「お金が足りない」といったことにはなりにくいです。

また、万が一マネークリップをなくしてしまっても、そもそも入っているものが少ないので被害を小さく抑えられます。クレジットカードやキャッシュカードが色々と入っている普通の財布をなくした場合に比べて、面倒な手続きも少なくて済むでしょう。

マネークリップを使うデメリット

さまざまなメリットがあるマネークリップですが、事前に知っておくべきデメリットもいくつかあります。まず、お釣りなどで受け取った小銭を別で管理する必要があるというデメリットが挙げられます。マネークリップは基本的にお札しか持ち運べないので、小銭入れを用意したり、小銭をポケットにそのまましまったりすることになります。

小銭を別で扱うのが面倒な人は、極力キャッシュレスで会計を済ませるか、小銭入れ付きのマネークリップを使うと良いでしょう。

次に、大量のお札を挟んで使っていると、クリップが広がって挟めなくなる場合があります。安物であれば買い替えれば済みますが、ハイブランドのマネークリップはもったいないと感じる人も多いでしょう。お札を4つ折りにして挟むとクリップが広がりやすいので、2つ折りにするか、折らずに挟むことをおすすめします。

また、必ずお札を曲げることになるので、お札をきれいな状態に保っておきたい人は抵抗を感じるでしょう。

マネークリップだからこそ革の部分が丁寧な作りになっている

マネークリップの革の部分は、いわばお札を保護するためのカバーです。中にはコイン入れやカードポケットがついている物もありますが、マネークリップの役目を考えた場合、薄いことが強く求められます。

また、少なくとも財布と同じように丁寧に縫い上げられたものでないといけません。リュテスのマネークリップCARVAは、イタリアの本革ミネルバリスシオを職人の高い技術で縫い上げた製品です。財布タイプでコインケースやカード入れもついているのに、厚みはわずか1cmほどと驚くほどスリムに仕上がっています。

色は5色ありますが、R・アンティコと言う赤系のクラシカルな色が美しいですね。真っ赤ではなく、ブロンズに近い色です。

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また、国産の高級牛革であるロロマレザーを使ったバンディエラシリーズのマネークリップは、5枚のカードが収納できる、キャッシュレス時代だからこその製品と言えるでしょう。もちろん小さめのコイン入れも作られています。

マネークリップはお札やカードのサイズが基準になりますから、どの製品でもそれほど大きくサイズが変わることはありません。これもいくつかの色のラインナップがありますが、プルーニャという赤系のものが美しいです。杏という意味の色名の黄色みを帯びた赤ですが、ロロマレザーなので使い込めば風合いが良くなって違う色に見えてくるのも魅力です。

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札おさえはスマートにお札をしまうための必須パーツ

上で紹介したCARVAシリーズのマネークリップには内側右に、バンディエラには内側左に小さな革が一枚縫い付けられていて、革の上は固定されていません。これは札おさえと呼ばれるパーツで、マネークリップの中で重要な役目を果たしています。

マネークリップはお札の真ん中あたりを札バサミで押さえるため、雑な入れ方をするとお札が斜めになってしまいます。傾いているだけなら格好悪いだけで済みますが、傾きすぎてカバーからお札がはみ出すと、お札にダメージを与えたり何かに引っかかってお札が抜けたりする可能性もあるのです。

そこで活躍するのがこの札おさえです。お札を挟んだり滑り込ませたりする時に、お札の端をこの札おさえに差し込むことでお札が傾かなくなります。そうすればマネークリップを開いた時に整ったお札が現れますから、見た目にもスッキリして見えます。

そしてお札自体を傷まないように扱っているということから、お金を大事にするという「縁起の良さ」があるかも知れませんね。財布の色や形で縁起を担ぐ人は、特にお金を大切に扱うということを重視するようです。そういった意味でも、上で紹介したマネークリップは機能的におすすめできるものです。

中身を大切にするという意味では、マネークリップ自体がその働きを持っています。マネークリップはコンパクトですのでスボンのポケットにもきれいに収まります。つまりマネークリップは中身にストレスを掛けないということですね。

マネークリップだと座った時にその中身にも強いストレスがかかりませんから、カード類が曲がってしまって使えなくなると言うことはないでしょう。これも、マネークリップがおすすめである理由の一つです。

マネークリップに挟めるお札の枚数

マネークリップにお札を挟み過ぎるとクリップが広がってしまうので、あらかじめ限度を知っておくことが大切です。マネークリップに挟むお札の枚数は、クリップの高さの3分の2程度を目安にすると良いでしょう。

お札を伸ばした状態で挟む場合、日本の紙幣なら20~30枚程度が最大の枚数となる場合が多いようです。

2つ折りにして挟むのであれば、15枚程度が上限となります。多額の現金を持ち歩くのであれば、なるべく伸ばした状態で挟むようにし、クリップが広がらないように気を付けましょう。

4つ折りのように細かく折ると、挟める枚数もそれだけ減るので注意が必要です。

マネークリップを使うときの注意点

マネークリップはスタイリッシュなアイテムですが、使い方を間違えると相手に不快な思いをさせる場合もあります。

まず、クリップで挟んだむき出しのお札に嫌悪感を抱く人も一定数います。特に、冠婚葬祭やビジネスシーンでは、シンプルなクリップタイプのマネークリップは使わないのが賢明でしょう。そうした場面でマネークリップを使うのであれば、お札がむき出しにならないカバータイプがおすすめです。

また、お札が外から見えるタイプのマネークリップを使う場合、高額紙幣を内側にして目立たないようにしてください。高額紙幣を堂々と見せていると、お金があることを見せびらかしているような下品な印象を与えます。印象が悪いだけでなく、スリやひったくりなどの犯罪に巻き込まれるリスクも高くなるでしょう。

そして、会計でお金を払うときは、曲げて収納していたお札を伸ばしてから相手に渡すのがマナーです。お札を曲げたまま手渡すと、結局相手が伸ばすことになり、不要な手間をかけます。

思いやりの気持ちを持ち、お札を伸ばしてスマートに支払うことを心がけましょう。

マネークリップはスマートにお金を持つためのアイテム

このようにマネークリップはキャッシュレス時代に最も適した財布なのです。そして、一見難しそうに見える使い方も、実際に使ってみれば呆れるくらい簡単です。また、マネークリップの実用性を考えれば、カードや小銭が入ると便利です。

先に紹介した2点のように、カードポケットやコイン入れがあるのにとてもスリムで機能的なアイテムもあります。ぜひお気に入りのものを見つけてみてくださいね。

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