メンズに人気!革職人手作りの名刺入れ。ハイスペックを検証

メンズに人気!ハイスペックな名刺入れ

今回は当店一番人気商品、名刺入れ【LETTER 横型】を大いに語るということで、このハイスペックな名刺入れはいかにして作られているかを検証していきたいと思います。

名刺入れ【LETTER 横型】は【LETTER タテ型】と共にLuteceの革職人:高橋秀行氏の作品です。LETTERは文字通り便箋の形をしているので名付けられた名前ですが、便箋の形をしている名刺入れは他社や他の革職人も販売しています。それほど珍しいということはありません。

ではどうして【LETTER 横型】が人気なのか?Luteceの革職人:高橋秀行氏の作品に込めた思いなども交えながらのコラムになります。

実は今回検証してみて初めて気付いた点もあり、販売責任者である私も知らなかったことでもあります。益々この名刺入れの良さを皆様にお伝えしていきたいと思える検証内容でした。

計算された切り込み口のカッティング

名刺入れ【LETTER 横型】はフタ部分が切り込み口のカッティングに収まる形で開閉する仕組みになっています。この切り込み口のカッティングは正面の一番目立つところにあるためデザイン性が問われます。大きければ口が大きいように見え、小さければインパクトに欠けます。

つまり、この虹がかかったようなカーブと口の大きさのバランスが絶妙なのです。
このバランスにたどり着くまで何度も試作を重ねたであろうことは容易に想像がつきます。
職人という仕事はそういう仕事で、自らが納得がいくまで妥協しないということが良い職人の条件でもあります。

イタリア革:ミネルバリスシオは張りがあって繊維の詰まった革ですので、切り込み口にフタを重ねても使い始めは浮いている状態ですが、使っていくうちに革が馴染み完全な状態でフタがしまっていきます。

もちろん使い始めの状態でも、切り込み口からフタが外れるということはほとんどありません。これも見事なまでに計算された技なのです。

上品かつ大胆な王冠のブランドロゴ

デザイン面に置いて切り込み口のカッティングと同等に見事に配置されているのが、Luteceの王冠のブランドロゴです。王冠のブランドロゴがない状態をイメージすると実に寂しく淡白な印象です。

Luteceの革職人:高橋秀行氏の作品のほとんどは正面に王冠のブランドロゴが配置されています。高橋氏に聞いたところ作品をデザインするときにブランドロゴありきでイメージを膨らませていくとのことでした。実はこのブランドロゴはどの革職人もどこに配置するかで結構悩むものです。

始めから正面に配置することを決めているとイメージしやすいかと思いきや、それに合わないデザインだとロゴが邪魔することもあるそうです。それに正面の一番目立つところにブランドロゴを入れるのは勇気のいることです。ブランドロゴが気に入らないと買ってもらえない可能性もあるからです。

バーナーで炙って革に焼き色を付けた王冠のブランドロゴは、始まりからそこにあったことを証明するかのように大胆にそこに佇んでいます。

イタリアが誇るブランド革ミネルバリスシオの実力

名刺入れ【LETTER 横型】を含めLuteceの革職人:高橋秀行氏の作品の美しさを支えているのは、高橋氏が思う一番良い革を使っているからです。いくら良い職人でも素材が良くなければ理想の作品にはなりません。素材と職人の技は切っても切り離せない関係でそういう素晴らしい素材に出会えることが幸運なことでもあります。

イタリア革ミネルバリスシオが持つ繊維のきめ細かさ、張りの良さ、そしてイタリア革らしい発色の美しさは際立っています。もちろん使い込むほどに革に浸み込ませたオイルが溶け出し、高級革だけに感じられるエイジングの深い風合いを感じられます。

大胆かつ斬新なLuteceのデザインと上品で華やかな美しさを放つイタリア革ミネルバリスシオは見事にマッチしていてどの色も人気なのが納得です。

手縫いステッチは必要最低限のみ

Luteceの革職人:高橋秀行氏の作品はすべて手縫いで作られています。
手縫いのステッチはミシン縫いより太く存在感もあります。それが革職人の手業を体感できる点でもありますが、ステッチの範囲が多すぎると反面うるさい印象にもなります。

シンプルイズベストをモットーとする革職人はそこにもこだわり、出来る範囲の強度を保ったまま縫い目の範囲を減らします。すべては素材の良さを生かすため。革の良さを感じてもらいたいという思いからです。

コバ磨きにかける革職人の思い

手縫いの革職人にとってコバ磨きは必要不可欠なもので、生涯に渡り技を追及していく最大にこだわる部分でもあります。コバというのは革の切れ端のことで裁断しただけだと革の繊維が崩れボソボソとしてきたりひび割れたりしてきます。それを補修するのがコバ磨きで何度も同じ工程を繰り返す大変地道な作業です。

まず革に水をしめらせて革が硬くなったところを丸みを帯びさせるようヤスリで荒削りする。
丸みを帯び、なめらかになったところにノリを塗ってもう一度磨く、目の細かいヤスリでさらに削り、ノリを塗り再度磨く、革と同系の色の染料を入れ、また磨きロウを溶かしこんで磨き上げます。

最後に全体の仕上がりを確認し、納得がいくまで何度でも手を加え、仕上げていきます。
この工程が手作り品の革製品において一番時間の掛かる作業で、それゆえに革職人の腕が問われる部分でもあります。

毎日同じ作業をしていても一日ごとに学ぶことがあるとか。コツコツ丁寧に作り上げて完成していく作品は長持ちするというのはわかる気がします。

まとめ

名刺入れに限らず革製品の良さを示すのは、革の質、デザイン、革職人の技が三大要素であると考えられます。特にこの要素は長い期間使った時に真価がより発揮されます。

革職人が最高の素材でそれに合うデザインをし丹精込めて作り上げた作品は、それだけで価値があるものです。名刺入れはビジネスの場で自身の顔ともいえる名刺を収めるものとして大切な役割を担っています。40枚入る機能的にも優れた名刺入れは毎日の仕事を充実させてくれることでしょう。