名刺入れは毎日使うものであり、ビジネスの場で自身の顔ともいうべき名刺を入れておくものとしてこだわりの強いアイテムです。
名刺入れにも金属製や木製、革製、合皮、布生地など様々な素材を使って、デザインもありとあらゆる形があり工夫を凝らしたものが販売されています。
価格に関しても百円ショップで買えるものから数万円もするような高級品まであり、今回は名刺入れの品質について最高級の名刺入れといわれるものとはどういうものなのか。革の値段ってどういうふうに決まるか?ということについて考えていきます。
彼氏や旦那様へ日頃の労をねぎらうためにも、できるだけ良い名刺入れを贈りたいと思っておられるメンズプレゼントを探しておられる女性の方の参考になればとも思っています。
ハイブランド品を除き多くの革製品の品質を見極めるポイントは主に4つの要素があると考えられます。
1,革の質 2,縫製 3,細部の技法 4,機能性
名刺入れ品質を見極める4つのポイント!「1,革の質」編に続いて今回は「2,縫製」についてです。
目次
最高級名刺入れ、ミシンと手縫いの違い
最高級名刺入れ|ミシン縫いのメリット
革だけでなく布生地などでも2つのものを縫い合わせるという工程は大変重要になってきます。この縫い合わせる工程を可能にしたのが手縫いであり、それを機械化したのがミシン縫いです。ではなぜミシンを開発したのか?
それは生産効率を上げるためです。
ミシン縫いは手縫いに比べて圧倒的に縫うスピードの面で勝っていて大量生産を可能にしました。大量生産を可能にしたことで、生まれるのはひとつ作るのに要する職人さんの時間給です。一人で自営でされている職人さんも大きな縫製工場で働いているお針子さんも同じで作る時間が短くなると、その商品に掛かる金額が安くなります。これがミシン縫いの最大のメリットです。
時間給の安い海外での製作となれば製作費を抑える目的は如実ではありますが、技術の安定という面では不安定さもあり、近年では国産・日本製の商品の品質が見直されてきています。
最高級名刺入れ|ミシン縫いのデメリット
ミシンを含めた機械化は生産者にとっては打出の小槌のようなもので恩恵と利益を生み出すものですが消費者にとってはどうなのでしょうか。ひとつデメリットがあるとすれば
一か所が切れたらするするとほどけていってしまうという点があります。
ミシンは手縫いに比べて糸が細く、上糸と下糸からなる構造から一か所が切れたりするとするするとほどけていってしまうということがあります。
修理に至ってもその部分もしくはそれに関わっている箇所の縫い直しということになってしまうので煩わしさもあります。このデメリットがあるにしても生産効率をアップしたことで商品価格がダウンするという私たち消費者にとってのメリットは大きいものです。
最高級名刺入れ|手縫いのメリット
ミシンという機械が発明されるまで縫い物はすべて手縫いで行ってきました。
手縫いの縫い方は一本の糸の両端にそれぞれ針をつけて8の字を描くように締め上げながら縫うという手法です。これにより一カ所が切れてもほどけないという
丈夫さが手縫いの最大のメリットです。
革の手縫いでは糸も太くて丈夫なものが使われているため、ミシン縫いより丈夫であるといえます。それと熟練の革職人の手縫いステッチは見入ってしまうほど美しく、人の手で縫われた温かみが感じられるハンドメイドの傑作ともいえます。
最高級名刺入れ|手縫いのデメリット
革製品の手縫いの手法は布生地などと違い、失敗した時の穴が目立ってしまうため予め革に目打ちといわれる道具で縫う箇所に穴を開けていきます。その穴に沿って縫っていくという
時間と手間がかかるのが最大のデメリットです。
もちろん量産はできないので一点作り上げるのに対してのコストはかかってきます。手縫いの名刺入れは最高級品になるのはこのことからもわかります。
最高級名刺入れ|ミシン縫いと手縫いについてのまとめ
ここまでの話でお分かりいただけたかと思うのですが、ミシン縫いと手縫いはまったく逆の 特性があるということです。
「生産効率が良いミシンと悪い手縫い」「丈夫さに優れた手縫いとそうではないミシン縫い」
ということになります。これによりどちらが優れているのではなく、消費者がどこに重きを置くかになります。長く愛用しステッチの美しさと手作り感を味わいたいなら手縫い、手作り感ではなくデザインやその他の部分の良さを楽しみたいならミシン縫いとそれぞれが気に入った革製品を楽しまれることをおすすめします。