本物志向！メンズ長財布の良い革の条件とは

本物志向のメンズ長財布に多く使われている革には共通項が存在します。
簡単に言えば「堅牢性に優れた丈夫で長持ちする革」と「色艶が美しく使うごとに増してくる」ということです。

前者の「堅牢性に優れた丈夫で長持ちする革」とは、革の中の繊維質を損なわずなめされた（防腐処理をされた）革ということで、それにより後者の「色艶が美しく使うごとに増してくる」という色を浸透させる染料や艶を与えるオイルなども染み渡りやすいようになっています。この植物性の天然成分のみでなめされた革をヌメ革と呼び、高級なメンズ長財布に多く使われている人気の革です。

当店【革ee.com】でもメンズ長財布ではほとんどをヌメ革で占めていて、各ブランドごとにこだわりのヌメ革を使っています。今回は自社商品の紹介を交えた最高級ヌメ革の特長とおすすめのポイントをご紹介します。素材の良さとそれを調理する革職人の腕。革と職人の物語です。

イタリア革：ミネルバリスシオ

総手縫い仕上げの長財布

イタリアが誇る二大ブランド革のひとつで鮮やかな色艶が自慢の革です。
オイルレザーとしての質は最高級でほぼ永久に潤いがあって艶がある革質を楽しむことができます。
革の裏側の床と呼ばれる部分にまで色艶が浸透していて、他の革では見せることのできない「床」部分も見せることができるスムースレザーです。ちなみにリスシオとはイタリア語で「滑らか」という意味です。

このイタリア革：ミネルバリスシオを使用しているのが、Lutece(リュテス）の革職人：高橋秀行氏ですべての工程を彼一人で製作しています。驚くべきは手縫いのみということ。高橋氏の手縫いステッチの美しさと色鮮やかなミネルバリスシオは実にマッチしていて高級感を増しています。

数多くの他の革を使用して自分の技にはミネルバリスシオが一番合うというこだわりの世界観を作り上げています。

【関連コラム】 イタリア語で『滑らか liscio』を意味するミネルバリスシオ革：長財布その魅力とは

イタリア革：ブッテーロ

イタリアが誇る二大ブランド革のもうひとつの革で、カチッとした紳士向けの硬さと渋みの効いた色合いが見事な革です。

丹念な磨き加工により、その表面（銀面）はきめ細かく吸い付くような手触り、美しき発色、時を経るとともにエイジングし、味わいを増す艶感を楽しめる最高級ヌメ革です。その品質は世界中の革を愛する方から高い評価を受けています。

このイタリア革：ブッテーロを使用しているのが、HIGE Leatherの革職人：太田陽介氏ですべての工程を彼一人で製作しています。経験豊富なその技は、手縫いとミシン縫い両方を高度な技術で操れる革職人としての技の素晴らしさです。

その良さを最大限に生かす極力シンプルなデザインの「Grande シリーズ」は人気のメンズラインです。

日本製・国産ヌメ革：栃木レザー

日本製のヌメ革の中で最も有名で数多く使用されている人気のヌメ革が栃木レザーです。
フルベジタブル（植物性）タンニンのみを使用し、ピット槽で3週間もの時間をかけ、じっくりとなめされたヌメ革に、オイルをたっぷり染み込ませたオイルレザーです。

この日本製の革：栃木レザーを使用しているのが、札幌の革職人集団のstealで、そのカジュアルで革新的なデザインに合う革として栃木レザーに特別にカラーオーダーをして自分たちのこだわりの革を作り出しています。

誰も見たこともない、ブランド名にもなっている「人の心を盗む」という斬新な革製品を作り続けています。

日本製・国産ヌメ革：ロロマレザー

Bandiera　ラウンドファスナー長財布

近年、革職人の間で話題になっている革。それが日本製のヌメ革：ロロマレザーです。
この革はヌメ革として加工された後に、ロウ引きというロウを革に塗りこむという手法を使用しています。それにより、使い始めはロウが残った状態でやや白っぽく、使うごとにロウが溶け出し艶感が増してきます。

ロロマレザーというのはインディアンジュエリーを代表するチャールズ・ロロマから取ったもので、「宝石のように輝く」という意味が込められています。

この日本製の革：ロロマレザーを使用しているのが、CHEIR（ケイル）の革職人：野村健吾氏でメンズラインとして「Bandiera（バンディエラ）　シリーズ」がスタートしました。若い頃から革製品の製作で修行を積んできた彼の腕前には疑いの余地はなく、素晴らしい長財布に仕上がっています。

Bandiera　長財布

Bandiera　長財布

Bandiera　薄型長財布

Bandiera　薄型長財布

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