マネークリップにはどのような種類がある?種類・素材などについて解説!

「マネークリップ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。

日本でも最近聞かれるようになってきた言葉ですが、まだまだ浸透しているとはいい難い状況で、知っている人もあまり多くはないかもしれません。

そこで、ここではマネークリップとはいったいどういうもので何に使うものなのか、そして種類や素材にはどんなものがあるのかなどについて詳しく解説していきます。

1.マネークリップとは?

マネークリップとは読んで字のごとく、マネー(お金)を挟むクリップです。クリップというとゼムクリップや目玉クリップなどの文具を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、そういったものとは違い、もっとお札をしっかりと挟める比較的大ぶりのクリップです。

このマネークリップは財布代わりに使うものなので、これで挟んだお札をさらに財布に入れる、ということはしません。むき出しのお札をマネークリップで挟んだら、そのままポケット等に入れて持ち運びます。

お札をむき出しで持ち歩くことに抵抗を感じる日本人は多いかもしれません。日本では、お札を財布に入れて持ち歩いている人がほとんどでしょう。

お札をむき出しで持ち歩くとくしゃくしゃにしてしまうとか、なくしてしまうといった心配をする人もいるかもしれません。しかし海外ではマネークリップを使っている人が多くいます。どうしてこのような違いが生じるのでしょうか。

マネークリップが広く普及しているのは、チップを渡す文化のある国です。チップはサービスの対価とは別に渡す少額のお金で、日本でいう「心付け」に当たります。チップは支払いのときなどに素早く渡す必要があり、もたもた財布を開けてお金を取り出すなどということはしていられません。

また、海外では支払いはクレジットカードを使うことが多いので小銭を使う文化があまりなく、チップも紙幣で渡します。こうしたことから、チップの紙幣をすぐ取り出せるように、ということでマネークリップが普及したのです。

マネークリップには様々な形があり、好みや用途で選ぶことができます。

2.マネークリップの用途

マネークリップにお金を挟む方法はいろいろあります。最も一般的なのは、お札をまとめて半分に折り、その上からマネークリップで挟むという方法です。一番簡単な方法でもあり、海外の紳士たちも主にこの方法で挟んでいます。

厚みが出るためクリップが外れにくく、しっかり固定できるという利点がありますが、お札を取り出すときはいったんクリップを外して必要枚数を抜き出さなくてはならず、少々面倒に感じるかもしれません。なお、お札並べる順番は安全を考慮すると高額な紙幣を内側にした方が良いでしょう。

取り出しやすさを優先するなら、お札を1枚ずつ半分に折ってから重ね、その上からマネークリップで挟むという方法がおすすめです。こうするとお札1枚1枚がスムーズに取り出せますし、お札がよれにくいため見た目もスッキリしてスマートな印象になります。

お札の折り目の方を外側に向けて挟めば、取り出しやすく数えるのも簡単です。枚数が少ない場合やよりコンパクトにしたい場合は、1枚ずつ3つ折りにすると良いでしょう。

お札を折るのが面倒な人は、折らずにそのまま挟むという方法もあります。お札を挟むのも取り出すのも簡単ですが、折る場合に比べるとよれやすくなってしまうのが欠点です。

また、お札の枚数が少ないと厚みが足りず、クリップが外れてしまうこともあるので注意が必要です。このような場合はカバー付きのマネークリップを使うと良いでしょう。

3.マネークリップを使うメリット

マネークリップの最大のメリットは、お札をコンパクトに収納できることです。仕事で外出する機会の多い人や旅行のときなどは、荷物を極力小さく軽くしたいと思うでしょう。財布に比べて無駄なスペースを取らないマネークリップは、そんな人にぴったりのツールといえます。

また、マネークリップにはお札だけしか挟むことができません。財布の中に小銭やカードがたくさん入っていて常にパンパン、という人も少なくないかもしれませんが、財布からマネークリップに変えると必然的に小銭やカードは持ち歩けないことになります。

マネークリップには様々なタイプがあり、中にはカードを収納する場所がついているものもありますが、それでも最小限の枚数しか入りません。財布の中に無駄なものが多く整理したいがなかなかできない、という人なら、マネークリップを使うことで自動的に物を減らすことが可能になります。

嵩張らないのでポケットに入れても服のシルエットが崩れない、というのもマネークリップの大きな利点です。男性はそもそも女性に比べて荷物が少なく、そのためバッグを持ち歩かないという人もいますが、その場合財布はポケットに入れることになります。

小銭やカードでパンパンに膨らんだ財布をポケットに入れると、どんなにおしゃれなジャケットやパンツを身に着けていても型が崩れて台無しです。おしゃれをスマートに楽しみたい人にとっても、マネークリップは大変役に立ちます。

4.マネークリップを使うデメリット

マネークリップはお札だけしか挟めない、ということはメリットであると同時にデメリットにもなります。マネークリップ自体はコンパクトでも、小銭やカードをどうしても持ち歩かなくてはならない場合、それらを収納するものが別途必要になるからです。

キャッシュレス決済を利用しているのでスマホがあれば小銭はいらない、という人もいるかもしれませんが、まだまだ小銭が必要なケースが完全になくなったとはいえません。さらに緊急時のことも考えれば、少しは小銭も持っておきたいところでしょう。そうなると、マネークリップとは別に小銭入れを用意する必要が生じます。

また、マネークリップの挟み方によっては、紙幣をしまうのにかえって財布より時間がかかってしまうこともあります。特に1枚ずつ二つ折り、もしくは三つ折りにして挟む場合は少々面倒かもしれません。

また、紙幣に折り目が付いてしまうのが気になるという人もいるでしょう。普段長財布を愛用している人なら、お札にくっきり折れ目が付いてしまうのはあまり好ましくないと感じるかもしれません。

マネークリップはビジネスシーンでの利用にもあまり適しているとは言い難いところがあります。同僚とのランチなど気の置けない場なら問題ないかもしれませんが、上司や取引先との会食などややフォーマルな場では、マネークリップは場にそぐわない印象を与えかねません。

そういったシチュエーションでは、財布を持っておくのが無難でしょう。

5.マネークリップの種類

マネークリップにはいくつか種類があり、それぞれ機能やデザインが異なります。ここではマネークリップの種類について解説します。

5-1.クリップ型

マネークリップといえばこのクリップ型を思い浮かべる人も多いかもしれません。クリップ型はお札をむき出しのまま挟むもので、見た目の印象もまさに「クリップ」そのものです。お札を挟むだけの単機能で、デザインもシンプルなものが多くなっています。

財布がかさばって困っている人、とにかく荷物を小さくしたいという人にはこのクリップ型がおすすめです。お札だけしか挟むことができず、小銭やカードは収納できないので、極限までコンパクトにすることができます。クリップ自体もスマートでコンパクトなものが多いので、お札を挟んだときに無駄な厚みが出ることもありません。

サイズがコンパクトなら、ポケットに入れても当然嵩張ることはありません。小銭やカードがたくさん入った財布のようにポケットをパンパンに膨らますことがないので、見た目にもとてもスマートです。

ジャケットやパンツのポケットにもするりと出し入れしやすいのはもちろん、スーツのポケットにいれても服の形を崩すことはありません。おしゃれにこだわる人やスタイルを重視する人には、クリップ型のマネークリップが最もおすすめといえるでしょう。

5-2.小銭入れ型

マネークリップといえばお札だけを挟むもので小銭入れは別途必要、と紹介しましたが、実は小銭入れが付いているタイプのマネークリップも存在します。見た目の印象は普通の小銭入れのようですが、内部にクリップが付いていてお札が挟めるようになっている、というスタイルのものが多いです。小銭入れは外についている場合と中についている場合があり、デザインも様々です。

日本の場合は自販機等で小銭が必要になる場面もまだまだあるので、小銭入れが付いていた方が何かと安心、という人もいるでしょう。ただし小銭入れが付けばその分厚みは増します。従って、クリップ型に比べると嵩張ってしまうというのは否めません。とにかくコンパクトにしたいという人には小銭入れ型はあまり向いているとはいえないでしょう。

それでも通常の財布よりははるかにコンパクトですし、小銭入れを別途用意する必要もないというのは大きなメリットです。サイズをできるだけコンパクトに抑えたい、小銭も持ち歩きたいけれど小銭入れを併用するのは面倒、そのような人には小銭入れ型がおすすめです。

5-3.二つ折り型

マネークリップを使ってみたいけれど、お札をむき出して持つのは抵抗がある、という人には二つ折り型がおすすめです。二つ折り型のマネークリップは、二つ折りの財布によく似た外見をしています。しかし財布と違ってお札を収納するスペースはなく、本体にお札を止めるためのクリップが付いており、そこに挟んで全体を二つに折る形になります。

二つ折りタイプは内側にカードの収納スペースが付いており、数枚収納することが可能です。クレジットカードやキャッシュカードはもちろん免許証も入れることができ、かなり機能的なタイプといえるでしょう。それでいて財布に比べるとはるかに薄く、ポケットに入れても嵩張りません。お札だけでなくカードも持っていれば、急にお金が入用になったときや少し値の張る買い物をする時も安心です。

お札がむき出しにならないこと、見た目が財布に似ていることなどから比較的抵抗なく持てるので、二つ折り型はマネークリップ初心者でも持ちやすいタイプとなっています。小銭入れ型と比べてもスリムなことから、デザインと機能性を両立したタイプといえるでしょう。

6.マネークリップの素材

マネークリップには形だけでなく素材にも種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

6-1.革製

革製の物は小銭入れ型や二つ折り型に多いです。お札をすっぽり覆ってしまうので、お金をむき出しで持つことに抵抗がある人、ポケットの中でお札がよれるのではないかと心配な人におすすめです。デザイン的には財布に近く、海外の高級ブランドなどからも多く発売されていて、マネークリップの機能性と同時におしゃれアイテムとしても楽しむことができます。

本革の性質として経年変化というものがあります。何年も使っているうちに深みのある色になりつやも出て、手触りも柔らかく手になじむようになってくるのです。使い込むほど自分のものになり愛着がわいてくる、というのは革製品の大きな魅力です。

マネークリップにはカジュアルな印象を持つ人もいるかもしれませんが、革製の場合は高級感と落ち着いた雰囲気を醸し出すのが特徴といえるでしょう。マネークリップはフォーマルな場にはそぐわないと説明しましたが、革製の高級なものであればその限りではないかもしれません。

6-2.金属製

マネークリップの代表格ともいえるクリップ型には金属製のものが多いです。金属製ならではのメタリックな輝きとクールな質感は、見た目にスタイリッシュな印象を与えます。カジュアルな中にも洗練されたおしゃれ感を出したいのであれば、金属製を選ぶと良いでしょう。

金属製のマネークリップは、財布などに比べてスペースを取らず、ポケットにもコンパクトに収まります。嵩張らないので身軽に感じますし、服の形を崩さないのは大きな利点です。その一方でお金がむき出しになるためカジュアルな印象は否めず、ビジネスの場にはそぐわないものともいえるでしょう。金属製のマネークリップを使用する際は、TPOに気を付けたいものです。

なお、金属製と一口に言っても実は様々な材質があります。最も一般的なのはステンレス製のものですが、中には真鍮製のものもあります。真鍮製の物は革製と同じく経年変化があり、使い込むほどに質感が変わってくるのが楽しめますが、金属にはやはりクールな輝きを求めたいという人もいるでしょう。そのため、金属製のものを購入する際には材質をよく確認することが必要です。

マネークリップを使ってみよう!

コンパクトで嵩張らないマネークリップは、使い勝手も抜群です。ここではいくつかのタイプや素材を紹介しましたが、ぜひその中から自分に合ったものを見つけてチャレンジしてみましょう。

革製のマネークリップに興味を持った人には、革製品専門サイト「革ee.com」がおすすめです。革職人こだわりの逸品がそろっているので、チェックしてみてください。

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【革ee.com】Lutece|高橋秀行